例えば象限によって異なる三角比の符号を表す図も sign chart といいますが,微分して増減を調べるときも右のような sign chart (or sign diagram) が使われます.
関数 y=f(x) のグラフを書くには,まず first derivative(一次導関数)f'(x)を求め,f'(x)=0 となる点,すなわち stationary point(停留点)(critical point = 臨界点ともいいます)を求め,次に sign chart を書き,first derivative test(一階微分判定法)をするという手順になります.
[First derivative test]
Suppose f(x) is continuous at a stationary point $x_0$.
1. If f'(x)>0 on an open interval extending left from $x_0$ and f'(x)<0 on an open interval extending right from $x_0$, then f(x) has a local maximum (possibly a global maximum) at $x_0$.
2. If f'(x)<0 on an open interval extending left from $x_0$ and f'(x)>0 on an open interval extending right from $x_0$, then f(x) has a local minimum (possibly a global minimum) at $x_0$.
3. If f'(x) has the same sign on an open interval extending left from $x_0$ and on an open interval extending right from $x_0$, then f(x) has an inflection point at $x_0$.
(WolframMathWorld)つまり,stationary point で,f'(x)の sign が+から-に変われば極大値,-から+に変われば極小値,変わらなければ変曲点であると判定します.英語の本には増減表に当たる用語は見つからず,強いて言えば derivative sign chart がこれに当たり,最後に極値または変曲点のy座標を求めて,グラフを描くということになります.
少し複雑な関数になると,second derivative test(二階微分判定法)で,曲線の凹凸も判定します.日本語との大きな違いは,上に凸とか下に凸ではなく,concave downward(下に凹),concave upward(上に凹)という言い方をすることです.これをconcavity といいます.上にへこんでいるとか下にへこんでいるとか言うのはちょっと変な感じがしますね.
同じ意味ですが,微分を意識せずにparabola(放物線)を考える場合は, 下に凸を opens upward,上に凸を opens downward という言い方をすることが多いです.上に開いているとか下に開いているということになりますが,この言い方の方がまだ違和感が少ないように思います.
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