GDC
Graphic Display Calculator(グラフ電卓)のことです.関数電卓にグラフを描く機能がついています.IB(international baccalaureate 国際バカロレア)が採用されている多くのinternational school をはじめ,世界中の学校で授業にも試験にも使われています.
expression
直訳すると「表現」になりますが,数学では「式」を意味します.式には numerical expression(数式),linear expression(一次式),proportional expression(比例式)などいろいろあります.algeraic expression(代数式)は,日本語の中高生のテキストでは「文字式」と表されています.等式はequality,方程式はequation,恒等式はidentity,公式はformulaと使い分けます.
elimination method
直訳すると「消去法」ですが,日本の中学数学の教科書の simultaneous equations(連立方程式)のところでは「加減法」にあたります.式を加減して一方の変数を消去するので addition and subtraction method ともいう場合もありますが,多くの場合は elimination method と呼ばれています.
a/b (division slash)
数学記号について定義している国際規格であるISO 80000-2:2009では,割り算の記号は$\frac{b}{a}$または$a/b$と表し,「記号 ÷ は使うべきではない」と書かれてあります.この記号を使っている国が少ないことがその理由です.他にも「使うべきではない」ものが4つあり,「避けるべきである」ことが13個もあります.
congruent
図形の「合同」(同じ形で同じ大きさ)という意味で使われますが,線分も図形のひとつなので線分が同じ長さであることも "congruent" といいます.日本語では2つの線分が「同じ長さ」であるということはあっても「合同」であるとはいいませんね.記号も≡を≅と書く場合があります.
altitude
標高,海抜,高度などという意味によく使われますが,図形では高さを意味します.高さはheightという場合が多いのですが,この用語もよく使われます.このようにどんなことも積極的に知ろうとするattitude(態度)が自然に出てくるのもひとつのaptitude(素質)といえますよね.
COP
constant of proportionality(比例定数)を略してこう呼びます.COPといえば,映画 "Beverly Hills Cop" のように「警察官」という意味もあるし,気候変動枠組条約とかラムサール条約などの加盟国の会議 Conference of the Parties(締約国会議)という意味もあります.比例定数も含めてすべて「コップ」と読みますが,前後の文章から意味はすぐに分かります.
vertical line test
変数xとyの関係で,ひとつのxに対してyがひとつだけ決まる場合,「yはxの(一価)関数である」といいます.座標平面上で,「x軸に垂直な直線を水平に移動させて,あるグラフと常に1回だけ交わるなら,yはxの関数である」と判断するためのテストです.
# (number sign)
米国では "number" を略してこの記号を使うことがよくあります.例えば "number of apples" と書くところを,"# of apples" のように書きます.なお,これはハッシュタグとも呼ばれていて,その方が有名ですね.因みに音楽の♯(sharp=半音上げる記号)は異なる記号なのですが,日本では電話機にある#(number sign)をシャープと読んでしまうことが多いですね.この電話機の記号#は,米国ではpound,英国系ではhashと呼ばれています.
∅ (null sign)
これは "empty set(空集合)" を表す記号ですが,ノルウェー語のアルファベット∅(近い発音はウォ)であり,ギリシャ文字のΦ(PHI)ではないのでファイとは読まずにウォと読むべきなんですが,あまり知られていないので empty set と読む方がいいでしょう.
AB‖CD (parallel symbol)
日本では普通AB∥CDのように平行を表す記号は2本の斜線を使いますが,縦2本でも同じことを表します.他にも,≒を$\approx$と書くなど,国際的に統一されていない記号がいくつかあります.
普通の丸括弧は,米国ではparenthesis(なぜかカタカナ表記では「パーレン」)といいます.英国系では bracket(カタカナ表記では「ブラケット」)といい,例えば (x+3)×4 をそのまま表すと Open parenthesis, x plus three, close parenthesis, times four になりますが,少し長くなるので「括弧」という言葉を使わずに,the quantity x plus three, times four(x+3という量に4を掛ける)と表現する場合があります.
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