Use the discriminant to determine the nature of the roots of quadratic equation.
これなら「2次方程式の根(こん)の自然を決めるには判別式を使う」となりますが, nature には次の意味もあります.
Weblio英和対訳辞書 "nature"
自然、天然、自然界、自然力、自然現象、(人・動物の)本性、天性、性質、本質、特質
なので「2次方程式の根(こん)の性質を調べるには判別式を使う」ということになります.しかし discriminant(判別式)で判別するのは,2次方程式の解が「two distinct real roots(異なる2つの実数解),multiple roots(重解),imaginary roots(虚数解)」(複素数を未習の場合は「虚数解」ではなく「解なし」)のどれになるかということですから,「性質」というのも少し違う気がします.
続いて "nature of" の意味を調べてみると,
Weblio英和対訳辞書 "nature of"
[単数形で; 通例修飾語を伴って] 種類, [the nature] 〔ものの〕本質,特質,特徴
というわけで,nature of roots は「根(解)の種類」と訳すのが正しいようです.したがって,上の文章は「2次方程式の根(解)の種類を決めるには判別式を使う」という意味になります.日本の高校数学Ⅱの教科書でも,「解の種類を判別する」という言い方が使われています.
ところでもともと判別式は,n次方程式が重解を持つ条件を与える式として,19世紀中ごろに英国の数学者 Sylvester が導入しました.n次方程式 anxn+an−1xn−1+⋅⋅⋅+a1x+a0=0(an≠0) の重複を含めた解を α1,⋅⋅⋅,αn とすると,∏i<j(αi−αj)=0になるとき,すなわちすべての異なる(はずの)解の差の積が0になるとき,どれか2つ以上の解が一致するので重解を持ちます.Sylvester はさらに虚数の平方は負になることから虚数解を判別するためにこの式を平方し,式の値を分数にしないようにするためにa2n−2nを掛けて,判別式Dを次の式で与えました.D=a2n−2n∏i<j(αi−αj)2例えばn=3なら,D=a2・3−23(α1−α2)2(α2−α3)2(α1−α3)2となり,これが3次方程式の判別式になりますが,これだけでも計算はかなり複雑です.
ではn=2にしてみましょう.D=a2・2−22(α1−α2)2ここで2次方程式を ax2+bx+c=0,その重複を含めた解をα,βとすると,解と係数の関係より,α+β=−ba,αβ=caなので,D=a2(α−β)2=a2(α2−2αβ+β2)=a2((α+β)2−4αβ)=a2((−ba)2−4(ca))=b2−4acというわけで,お馴染みの2次方程式の判別式を導くことができました.
[Question] (The answer follows after reference)
Find the value of the discriminant, and state the nature of the roots for each equation. (Mathematics SL : Oxford University Press)
a) x2+5x−3=0
b) 2x2+4x+1=0
c) 4x2−x+5=0
d) x2+8x+16=0
[Reference]
Weblio英和対訳辞書
Discriminant
https://en.wikipedia.org/wiki/Discriminant
代数方程式の判別式
http://hooktail.sub.jp/algebra/Discriminant/
[Answer] (Drag below)
b) 8 ; two different real roots
c) -79 ; no real roots
d) 0 ; two equal real roots
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