Polygon(多角形)や polyhedron(多面体)などの図形では,2本以上の辺が集まっている点のことを vertex(頂点)といいます.多面体の頂点 (V),辺 (E=edge),面 (F=face) の数に関する Euler's polyhedron theorem (オイラーの多面体定理)V−E+F=2 は有名ですよね.
Quadratic function(二次関数)のグラフの形は parabola(放物線)といいますが,その向きが変わる点のことを頂点といい,英語では vertex または turning point といいます.そしてその頂点の座標(p,q)がすぐにわかるように表した式y=a(x−p)2+q一方,次のように展開された式(2)は general form(一般形)と呼ばれています.y=ax2+bx+c
さらにもうひとつ,次の式(3)で2次関数を表す方法があります.y=a(x−α)(x−β)
上の式(1)と(2)は Standard Form(標準形)と呼ばれることもあり,話が少しややこしくなります.
■式(1)を Standard Form(標準形)と呼んでいる例
(英) https://mathsgee.com/9601/what-is-the-standard-form-of-a-quadratic-function
(日) http://wakarimath.net/explanation/q.php?pID=E00008
■式(2)を Standard Form(標準形)と呼んでいる例
(英) https://www.turito.com/learn/math/quadratic-functions-in-standard-form
(日) https://kaz-academy.com/math-koshiki22/
基本,標準,一般という用語の定義が曖昧であることが原因です.このような〇〇形といういい方は,日本の教科書では使われていないのですが,実際,日英の多くの参考書やサイトでは当たり前のように使われています.
ついでに,他にも 〇〇form といういい方があるので日英で調べてみました.
■Linear Function(一次関数)/ Equation of a Line(直線の方程式)
slope-intercept form y=mx+k 基本形ともいう
standard form(標準形) ax+by=c
general form(一般形) ax+by+c=0
intercept form(切片形) xa+yb=1
point-slope form y−y1=m(x−x1)
two-point form y−y1=y2−y1x2−x1(x−x1)
vector form →p=→a+t→d or p=a+td
■Equation of a Circle (円の方程式)
center-radius form (x−p)2+(y−q)2=r2 標準形または基本形ともいう
general form(一般形) x2+y2+lx+my+n=0
以上のことから,グラフの特性である頂点や傾き切片や中心半径などがすぐに分かる式の形はその名前を使って頂点形,傾き切片形,中心半径形などと呼び,それを展開した形は一般形と呼ぶのが良いのではないでしょうか.何でも英語に合わせるが良いというのではなく,なるべく意味の曖昧な言葉を使わない方が良いと思います.
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